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INDUSTRY

クラウド移行がCO2削減に有効な理由とは?仕組みと効果を解説

2026 September 4
Mayuko YoshitomeField Marketing Manager, Japan

企業全体でサステナビリティやESGへの取り組みが強く求められる中、IT部門に対しても「CO2排出量の削減に貢献してほしい」と要請されるケースが増加しています。「自社のITインフラをどのように見直せば、環境負荷を効果的に下げられるのか」と頭を悩ませている担当者の方も多いのではないでしょうか。

本記事では、オンプレミス環境からクラウドへの移行が企業のCO2削減に直結する仕組みと、クラウド活用のポイントを解説します。

IT部門にCO2削減が求められる背景

近年、カーボンニュートラルを宣言する企業が増え、サステナビリティは経営の重要テーマになりました。その流れのなかで、これまで「コストとパフォーマンス」が主な評価軸だったIT部門にも、環境負荷の削減という新たな役割が求められています。

その背景にあるのが、ITインフラが企業の排出量に占める割合の大きさです。サーバーやストレージは24時間稼働し、電力を消費し続けています。電力消費はCO2排出に直結するため、IT部門がどのように電力を使うかが、企業全体の排出量を左右する重要な論点のひとつとなっているのです。

オンプレミス環境がCO2排出量を増やす要因

自社運用のオンプレミス環境は、なぜ環境負荷が高くなりやすいのでしょうか。その要因は、機器そのものと、それを支える設備の両面にあります。

物理サーバー・HDDの常時稼働による電力消費

自社の施設内で物理サーバーや多数のハードディスクドライブ(HDD)を直接管理・稼働させるオンプレミス環境は、システム維持のためのベース電力消費が非常に大きいという構造的な課題を抱えています。

ITインフラを安定稼働させるためには、日常の業務負荷だけでなく、突発的なアクセス増や将来のピーク時に備えた余剰リソース(予備のサーバーやストレージ)を常に用意しておかなければなりません。

そのため、すべての機器が常にフル稼働しているわけではないにもかかわらず、通電状態を維持するための無駄な待機電力が慢性的に発生し、結果として企業のCO2排出量を押し上げてしまう要因となっているのです。

空調・冷却にかかるエネルギーコスト

物理サーバーやストレージは稼働に伴い大量の熱を発するため、熱暴走を防ぐための空調設備が不可欠です。IT機器そのものを稼働させるための電力と同等、あるいはそれ以上の莫大な電力が「サーバールームを冷却するための空調」に消費されているケースも珍しくありません。

一般的なオフィスビルや企業の自社施設では、コスト面や物理的スペースの制約から、データセンター専用の最新鋭の冷却システムを導入することが極めて困難です。そのため、旧式で電力効率の悪い空調設備をフル稼働させざるを得ず、非効率な電力消費につながっています。

クラウド移行がCO2削減につながる仕組み

では、クラウドへの移行はなぜCO2削減に結びつくのでしょうか。鍵となるのは、大規模データセンターが持つ「効率性」です。

大規模データセンターの高い電力効率

クラウドの基盤となる大規模データセンターでは、最適化されたエアフロー設計や外気冷却システムの導入、再生可能エネルギーの積極的な活用など、大規模専用施設ならではの仕組みが高い省エネ効果を生み出しています。

その効果を数値で見てみましょう。データセンターの電力使用効率を示す国際的な指標に「PUE」があります。これはデータセンター全体の消費電力をIT機器の消費電力で割った数値で、1.0に近いほど冷却などの付帯設備に無駄な電力を使っていないことを意味します。

一般的な企業の自社サーバールームのPUEは1.5〜2.0程度ですが、大手クラウド事業者が運用する最新のデータセンターのPUEは1.1〜1.2程度です。つまり、自社運用のサーバールームから、効率的に運用されたデータセンターへ処理を移すだけで、同じデータを保管・処理するために必要な電力を減らせる可能性があります。

リソース集約と高稼働率による無駄の削減

クラウドのもう一つの強みは、多数の利用者でインフラを共有する点にあります。複数企業のワークロードを集約することで、サーバー1台あたりの稼働率を高め、遊休リソースを減らせます。

オンプレミスのように個社ごとに余裕を持った設備を抱える必要がなく、必要な分だけ使う形に最適化できるため、社会全体で見たときの無駄な電力消費を抑えられます。これは、自社単独では実現しにくい規模の経済による効率化といえます。

再生可能エネルギーの活用

電力消費そのものを減らすだけでなく、使う電力の「中身」も排出量を左右します。同じ電力量でも、再生可能エネルギー由来であれば、CO2排出は大きく抑えられるためです。

現在、データセンター業界は再生可能エネルギーの活用に積極的です。その背景には、ESG投資の規模増大やISSB開示の義務化、自治体による助成などがあります。こうした取り組みを進める事業者のクラウドを選ぶことは、IT部門のCO2削減策として有効な選択肢です。

参照:データセンターによる再エネ利活用の促進に関する アニュアルレポート|環境省


CO2削減とコスト削減の「効果」を最大化するWasabi

ここまで述べた「高効率なデータセンターの活用」を具体的なサービスとして提供しているのがWasabiのクラウドストレージです。

>持続可能なデータストレージ | Wasabi Technologies Japan合同会社

サステナビリティを意識したインフラ設計

WasabiのHot Cloud Storageは、ディスクに保存できるデータ量を最大化することを念頭に、最適な電力消費と効率を追求した設計です。専用の機器ラックで可能な限りの高密度を用いることにより、エネルギー消費を削減し、CO2e排出量を抑えるとともに、ストレージ容量に対するラック設置面積の比率を改善しています。

自社の環境で古い機器や低容量のHDDを何台も並べて長期間稼働させ続けるオンプレミス運用と比べ、こうした高密度設計はデータ保存にかかる消費電力を抑えやすい構造です。結果として、企業のカーボンフットプリントの削減につながることが期待できます。

高度な冷却・電力管理による省エネ効果

データセンターの電力消費のうち、冷却や電源設備など「IT機器以外」が占める割合は小さくありません。だからこそ、この部分をいかに効率化できるかが省エネの鍵を握ります。

Wasabiのデータセンターパートナーは、カーボンフットプリントの最小化とエネルギー消費の削減に意識的に取り組んでいます。外気を活用した冷却や省エネを前提とした運用を備えた施設を基盤とすることで、自社のサーバールームでは実現が難しい高効率なインフラの恩恵を受けることが可能です。

シンプルで透明性の高い料金体系

シンプルで低廉な料金体系も、Wasabiの特徴のひとつです。他社よりも最大80%低い価格で提供され、下り転送料(エグレス料金)やAPIリクエスト料金も発生しません。

一般的なクラウドストレージでは、データを取り出すたびに下り転送料が従量で発生し、コストが読みにくくなりがちです。下り転送料は予測が難しく、データ管理コストの把握を妨げる要因になりますが、Wasabiはこれを無料とすることで隠れた料金を排除し、料金の透明性を高めています。

まとめ

IT部門に求められるCO2削減は、決して手の届かない課題ではありません。物理サーバーやHDDを自社で稼働させ続ける運用は、常時稼働の電力消費や冷却負荷、過剰投資といった非効率を抱えがちです。一方、省エネ設計の大規模データセンターを基盤とするクラウドへ移行すれば、高い電力効率・リソース集約・再生可能エネルギーの活用を通じて、カーボンフットプリントの削減に直結します。

Wasabiは、高効率なデータセンターと再エネ活用、排出量の可視化ツールを通じて、サステナビリティとコスト最適化の両立を支援します。自社の脱炭素目標に向けた現実的な第一歩として、クラウドストレージの活用を検討してみてはいかがでしょうか。

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