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クラウドを活用した2次バックアップとは?ランサムウェア対策の最新トレンドを解説
近年、ランサムウェアによるサイバー攻撃が急増し、多くの企業や組織で甚大な被害が発生しています。単にデータを暗号化するだけでなく、攻撃の痕跡を隠すためにログデータの改ざんや削除を行うなど、ランサムウェアの巧妙さは日々進化しているのが現状です。
本記事では、さらにランサムウェア対策として注目される「2次バックアップ」について解説します。クラウドを活用した2次バックアップがどのように企業の安全性を高めるかを理解し、自社のセキュリティ向上の参考にしてください。
ランサムウェアの脅威とログの重要性
ランサムウェアは、企業の事業継続を脅かす最も深刻なサイバー攻撃の一つです。その影響を最小限に抑えるためにはログデータの保護が欠かせません。このセクションでは、ランサムウェア攻撃の現状とログが狙われる理由について詳しく解説します。
ランサムウェア攻撃の現状
ランサムウェアは、企業の業務データを暗号化し、復旧のために身代金を要求する攻撃手法です。その被害件数は毎年増加しており、中小企業から大企業まで、あらゆる規模の組織がターゲットとされています。
攻撃は個人情報の漏洩や業務停止を引き起こし、財務的な損害だけでなく、ブランドイメージの毀損にもつながる重大なインシデントです。
ランサムウェアがログを狙う理由
ランサムウェア攻撃者は、データを暗号化するだけでなく、システムログも改ざんしようとします。
ログデータは、ランサムウェアの感染経路や影響範囲を特定するために非常に重要な情報です。このため攻撃者は攻撃の痕跡を消し、あるいは、攻撃の追跡を困難にして犯人の特定を妨げるためにログデータの改ざんを試みるのです。
2次バックアップについて
ランサムウェア対策にはデータのバックアップが不可欠です。しかし攻撃の巧妙化により、バックアップそのものも標的にされるケースが増えています。こうした脅威に対応するために重要となるのが、2次バックアップです。ここでは2次バックアップの基本と重要性について解説します。
1次バックアップの限界
1次バックアップは、オリジナルデータと同じネットワークまたはローカル環境に保存されるバックアップです。たとえば、社内のNAS(ネットワーク接続ストレージ)や外付けHDDがこれに該当します。
1次バックアップは簡単にアクセスでき、データの復元もスピーディーというメリットがある一方、ランサムウェア攻撃で暗号化や破壊の標的になりやすい点が大きな課題です。
2次バックアップの特徴
2次バックアップは、1次バックアップとは異なる環境にデータを保存し、さらに強固な安全性を確保するための手法です。保存先は一般にクラウドストレージや地理的に離れたオフサイトのデータセンターで、オフラインまたはネットワーク外の環境でデータを保管することにより、攻撃者の手が届きにくい状況を作り出します。
クラウドを活用する2次バックアップのメリット
2次バックアップの保存先としてクラウドを活用することは、ランサムウェアやその他のサイバー脅威からデータを守るために非常に効果的です。クラウドストレージは、データをオフサイトに安全に保存し、可用性や復元のしやすさといったメリットをもたらしてくれます。
1.物理的な隔離による安全性
クラウドストレージではオフサイトにデータを保管します。オンプレミス環境のバックアップはランサムウェアに直接アクセスされるリスクがありますが、クラウドストレージは社内のネットワークから物理的に隔離されているため、攻撃者が直接操作することは困難です。
また多くのクラウドサービスはデータを暗号化し、厳格なアクセス制御を実施しています。これにより不正アクセスやデータ改ざんを未然に防ぐ効果も期待できるでしょう。
2.データの可用性と耐久性
クラウドサービスは、データを複数の地理的に離れたデータセンターに分散保存します。この仕組みにより、1か所の設備で障害が発生してもデータ損失のリスクが大幅に軽減されるのです。
さらに、多くのクラウドサービスプロバイダーは99.999999999%(イレブンナイン)といった極めて高い可用性を保証しており、システム障害やトラブル発生時でもデータを迅速に利用できます。定期的にスナップショットを取得し、データをレプリケーションする機能を備えたクラウドサービスなら、障害発生時でも数分以内に正常な状態へと復旧できるでしょう。
3.容易なアクセスと柔軟な復元
クラウドストレージはインターネット経由でアクセスできるため、災害時や出張先でも即座にデータを利用できます。この柔軟性は、遠隔地に複数の拠点を持つ企業にとって特に有用です。
バックアップからデータを復元する際は、必要なデータだけを選択することで無駄な時間やコストを削減できます。ランサムウェアの被害を受けた場合にも、被害を受けていない部分を即時に復旧することで業務再開を迅速に進められるでしょう。
Wasabiが選ばれる3つの理由
クラウドストレージ市場には数多くの選択肢が存在しますが、Wasabiはその中でも特に優れたコストパフォーマンス、高性能、そして信頼性で注目されています。ここではWasabiが多くの企業に選ばれる理由を3つの観点から詳しく解説します。
コストパフォーマンス
他社クラウドより圧倒的に低コスト
Wasabiは、大手クラウドプロバイダー(例: Amazon S3、Microsoft Azure、Google Cloud)と比較して、最大80%のコスト削減が可能です。ストレージ容量あたりの料金が低いため、大量のデータを保存する必要がある企業にとっては特に大きな魅力となります。
隠れた追加料金がない
Wasabiではデータ転送やAPIリクエストに追加料金が発生しません。これにより、コストの予測が容易となり、予算内でクラウドストレージを活用しやすくなります。これは頻繁にデータアクセスを行う企業にとって、特に大きなコストメリットです。
高性能
高速なデータ転送
Wasabiは独自の技術により、高速なデータ転送速度を実現しています。これにより、大量のデータを迅速にアップロードおよびダウンロードでき、業務効率が向上します。
Amazon S3互換性
WasabiはAmazon S3と完全互換性があり、既存のアプリケーションやプラットフォームとの統合が簡単です。これにより、新たなシステム導入の手間を最小限に抑えつつ、Wasabiのストレージを活用できます。
シンプルで直感的な管理
Wasabiの管理コンソールは使いやすく、直感的に操作可能です。IT担当者だけでなく、一般の従業員でも簡単に利用できるため、導入から運用までスムーズに進められます。
信頼性
オブジェクトロック機能によるデータ不変性
Wasabiは、ランサムウェア対策において重要な「オブジェクトロック」機能を提供しています。この機能により、データを改ざんや削除から保護し、完全なデータ不変性を確保できます。
イレブンナイン(99.999999999%)のデータ耐久性
Wasabiのクラウドストレージは、非常に高いデータ耐久性を保証しています。これにより、保存されたデータが消失するリスクを極限まで抑え、信頼性の高いストレージ環境を提供します。
データ保護に特化した設計
Wasabiは、物理的および論理的なデータ保護対策を講じており、企業が求めるセキュリティ要件を満たします。これにより、重要なバックアップデータを安心して保存できます
まとめ:Wasabiでランサムウェアからログを守る
ランサムウェアの脅威が増す現代において、ログやデータを保護するためには2次バックアップが欠かせません。特に、クラウドを活用することで、物理的な隔離、安全性、可用性といった多くのメリットを得ることができます。
Wasabiは、コストパフォーマンス、高性能、信頼性のすべてを兼ね備えたクラウドストレージサービスとして、多くの企業から信頼を得てきました。特にオブジェクトロック機能と高いデータ耐久性は、ランサムウェア対策において大きな強みとなります。
データ保護は企業の事業継続を支える基盤です。今こそWasabiを活用して、クラウドでの2次バックアップを始めましょう。