ジェネラル

ファイルサーバのクラウド化

2024 June 6By Yasuhiro Ozawa

ストレージ市場で最も大きな割合を占めるのがファイルサーバではないでしょうか。

企業の従業員数や利用する目的により、冗長化タイプの製品やスケールアウト型、高価だが高性能なオールフラッシュモデルや、低コストで小型のモデルなど様々な選択肢があることも特徴です。

今回はそのなかでもWindowsプラットフォームで構成され、主にPC間でファイルを共有するために利用されるファイルサーバについて触れてみたいと思います。

設定や操作が簡単だが?!

Windowsは皆さんが操作に慣れ親しんだOSだと思います。設定が直感的で簡単なこともあり、最も普及しているのがWindowsファイルサーバです。 VMwareやHyper-Vなど仮想環境が一般化したことによりハードウェアに依存していた時代よりも更に環境準備が簡易で迅速になり、たくさんのファイルサーバを運用されている企業も多いと思います。

一方で、IT部門が把握しておらず、セキュアな管理下にない「野良NAS」と化していたり、バックアップや災害対策などきちんとデータ保護されていないファイルサーバも多いのが実情です。 

オンプレWindows環境の限界は?

日々作成される見積や提案書、技術部のマニュアル置き場や現場写真の保存用フォルダなど、ファイルサーバはデータが蓄積されるストレージです。もし現在100TBの実データをお持ちだったら新しいストレージはどれくらいの容量で検討しますか?100TBでしょうか?Snapshotを含めて120TB?全然足りませんよね?

ストレージ残量が枯渇しファイルが書き込めなくなると業務に悪影響が出ますし、ストレージの容量不足時に増設が必要となった際、ハードウェアの納期や業者による設置工事で半年近くかかることも考慮すると、例えば製品保守期間の5年間は安心して使える(であろう)3倍くらいの300TB以上の容量で検討されているのではないでしょうか。しかし、購入から5年後の廃棄フェーズで容量が余ったら【結果的に無駄な投資】ですし、運用途中で容量が不足したら【半年くらいかけて増設が必要】となります。ストレージ容量がデータ量の3倍あれば、という試算に根拠があるわけでもなく、えいや!と買うしかないわけですが、増設するにしても空きラックスペースの配慮やシャットダウンプロセスが自動化されたUPSの買いなおし、保守期間の再検討など、ファイルサーバ以外の悩みも山積みです。

またWindows2019以降のNTFSでは、設定次第ではパーティションあたりペタバイトを超える容量も保持できるようになりましたが、ファイルシステム(meta情報)が肥大化してしまい、ファイル格納の効率が悪くなってファイル操作のパフォーマンスに影響を及ぼしたり検索性能が著しく落ち込んだりすることもあり、一般的にはデータ量が30~50TBを超えるあたりからWindowsパーティションを複数個に分ける運用(Dドライブ、Eドライブ、、、Iドライブなんてのも見たことがあります)が必要になったり、高価なNAS専用機を検討する割合が増えてきます。

そしてオンプレ環境の場合に宿命的なイベントが【システムリプレイス】。ハードウェアで構成されるファイルサーバは精密機器のため保守サポート期間は5年程度しか提供されないことが多いです。しかもファイルサーバのリプレイスは、機材を入れ替えて終わりではありません。これまで蓄積されたデータを新しいファイルサーバに移行する必要が出てきます。データ量によっては半年以上の移行期間を要するケースもあり、またIPアドレスやサーバ名は同一のものが同一ネットワークで存在できないため、新・旧のファイルサーバ入れ替え時にユーザ環境に与える影響を極小に抑えるためには慎重な設計や移行計画も必要です。ユーザアクセスのない盆暮れ正月をシステムリプレイスのために犠牲にされている方々、お疲れ様です。

ファイルサーバ、合理的で楽な運用をしたいですよね

クラウド化は解決策か?

昨今、コンピュータリソースの多くがクラウド環境にシフトしていますがファイルサーバ環境の場合はどうでしょうか?容量が足りなくなってきたら迅速に拡張でき、またリプレイスの必要が無いため前述の懸念も払拭され、そして何より【黒くて】【デカくて】【電気ばっかり喰う】巨大なボックスが無くなって清々すると思いますが、それなりに注意点も存在します。

まず1点目がコストです。一般的なクラウドストレージの場合、月額課金であるケースが多く、一見安価に導入できそうな場合でもユーザ数やデータ量に応じた課金があり、オンプレ機器よりも高くなる場合も多いようです。なかにはダウンロード課金を行うクラウドもあり、翌月の支払い料金が請求書を見るまでわからないサービスも存在します。オンプレ機器の場合は【製品+5年保守】といった明確な料金体系だったため計画的に費用算出ができましたが、クラウド化したためにコストが予測できなくなってしまうケースもあるのです。

2点目にクラウドサービスはカスタマイズに制限があるため、柔軟性に富んだWindowsファイルサーバ環境から運用を大きく見直さなければならない可能性があります。クラウドベンダー各社とも工夫を凝らして素晴らしい機能を提供しているとはいえ、クラウド利用のために業務の運用方法を変更した場合、PCユーザである従業員への浸透はなかなか難しいものですよね。

そして最後の大きな懸念が環境移行のための費用です。ファイルサーバをクラウドに移行した後に、選択したクラウドプラットフォームよりも安価で素晴らしい技術が現れたらどうしますか?仮に新しい環境に移行する場合、1GBあたりのダウンロードで0.084ドルもの課金、それに加えAPI利用費用も請求するベンダーが、、、”手切れ金”にいくら費用がかかるのかというのはぜひ考えておくべきだと思います。

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  • 既存のWindows環境をそのまま利用可能。従来通りの運用で快適に利用できます。Windowsは物理・仮想・クラウド、どこにあっても大丈夫です。

  • 無尽蔵のクラウドストレージ領域。meta領域が増えないので数百TBを超えるWindowsファイルサーバも構成可能

  • アクセス頻度の高いファイルは常にオンプレ側に存在するため性能は不変

  • データストレージのリプレイス不要。永続的に利用可能。

  • 最長5年間の一括契約。ダウンロードやAPI利用などの追加課金は一切ありません

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