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LTOのテープ寿命と価格の悩みから解放される、賢いデータ保管の選択肢とは?

2024 August 9By Mayuko Yoshitome

「LTOテープの寿命って、実際どれくらい?」

「交換費用や管理の手間を考えると、本当に最適な方法なのだろうか…」

多くの企業が頭を悩ませるデータ保管の課題。長年にわたりバックアップの定番とされてきたLTOテープですが、寿命による交換、保管スペースの確保、データ移行の手間など、多くの課題も抱えています。加えて、テープやドライブの価格や維持費用も決して安くはありません。

この記事ではLTOテープの現実と、「もっと手軽に、安全に、そして低コストでデータを保管したい」というニーズを満たすクラウドストレージの優位性について解説していきます。

LTOテープ寿命と価格のジレンマ

「LTOテープは低コスト」と思っている方は少なくありません。でも、それは真実でしょうか?まずはLTOテープの寿命と価格についての事実に目を向けてみましょう。

LTOテープの価格はどれくらい?

「LTOテープは低コスト」という認識は、あながち間違いではありません。テープ単体の価格だけを見れば、確かに他のデータ保管方法と比べて安価です。

たとえばLTO-9の場合、1巻あたり約2万円で購入できるものもあります。1巻で最大18TB(圧縮時は45TB)のデータを保存できるため、単純計算では1TBあたり約1,100円(圧縮データなら約450円)という低コストです。

このように、LTOテープ自体は比較的安価に入手できるため、「コストを抑えてデータを保管したい」と考える企業にとっては魅力的な選択肢に思えるでしょう。

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LTOテープは消耗品!避けられない「寿命との戦い」

一方、忘れてはならないのが時間の要素です。LTOテープの寿命は約30年と言われますが、これはあくまで理想論。高温多湿な環境下では劣化が進み、大幅に寿命が縮みます。また頻繁な読み書きはテープへの負担が大きいため、やはり寿命を縮める要因となります。

寿命を迎えたテープは、新しいものに交換が必要です。さらに、古いテープから新しいテープへのデータ移行には時間と手間がかかります。バックアップデータの容量が大きければ大きいほど、この作業は大きな負担となるでしょう。

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LTOテープドライブの費用も悩みの種

LTOテープを使用するには、専用のドライブが欠かせません。LTOテープドライブの価格は数十万円から100万円以上のため、初期費用は企業にとって大きな負担になります。

もちろんドライブにも寿命があり、定期的なメンテナンスが必要です。またドライブには上位互換性がないため、最新規格のLTOテープを読み書きするには買い替えが必要になります。

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LTOテープを使う前に知っておきたい隠れたコスト

LTOテープの運用には、テープ本体やドライブ以外にも多くのコストが発生します。

たとえばデータ量の増加につれてテープの本数は増え続け、保管スペースの確保が課題となります。適切な温湿度管理された環境を維持するためには、空調設備やその維持費も必要です。さらに、膨大なテープの中から目的のデータを見つけ出すのも容易ではありません。

そして忘れてはならないのが、データ消失・破損のリスクです。災害や事故、経年劣化によるテープの破損など、予期せぬトラブルによって大切なデータが失われる可能性は常に存在します。安心してデータを保管するためには、堅牢なセキュリティ対策や災害対策が必須であり、そのためのコストも考慮する必要があります。

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クラウドストレージでLTOテープの悩みを解消

LTOテープ運用に伴うコストや手間などの課題を解決する手段として、近年注目を集めているのがクラウドストレージです。ここでは、LTOテープに対するクラウドストレージの優位性を説明します。

クラウドストレージはLTOテープより低価格?

クラウドストレージは、容量によるものの年間数万円程度です。買い切りで30年使えるLTOテープに比べ高価に思えるかもしれませんが、ドライブを必要としないため初期費用は大幅に安くなります。

また多くのクラウドストレージサービスは、データ容量に応じたシンプルな従量課金制を採用しています。必要な容量だけを必要なだけ利用できるため、コストのムダが発生しません。

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寿命や管理の手間から解放!データの安全性も確保

多くのクラウドストレージサービスはデータセンターレベルの堅牢なセキュリティ対策を施して、利用者のデータを安全に保管します。データの複製やバックアップ体制により、災害や障害が発生した場合でもデータの消失リスクが少なく、安定した事業継続が可能です。

またクラウドストレージはサービス提供事業者がハードウェアの管理やメンテナンスを行うため、利用者側でそれらを行う必要はありません。LTOテープのように寿命や保管環境に気を配る必要もなく、データ管理の手間を大幅に削減できます。

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検索性・アクセス性に優れ、必要なデータをすぐ活用できる

クラウドストレージは、インターネットに接続できる環境であれば、いつでもどこからでもデータにアクセスできます。LTOテープのように、物理的にテープを取り出したり、ドライブにセットしたりする必要はありません。

さらに、多くのクラウドストレージサービスには強力な検索機能が備わっており、膨大なデータの中から必要な情報をすばやく見つけることが可能です。データの活用スピードが求められる現代において、クラウドストレージは強力なツールとなります。

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まとめ

データ量の増大、長期保管の必要性、そしてコスト削減圧力の高まりなど、企業を取り巻くデータ保管の課題はますます複雑化しています。
WasabiのクラウドストレージはLTOテープ運用に伴うコストや手間、そしてデータ消失のリスクといった不安を解消する、未来志向のソリューションです。既存のデータ保管方法に疑問を感じたら、ぜひWasabiの導入・活用を検討してみてください。

こちらのブログも是非ご覧ください。「Tapeに依存するシステムは正解なのか?」
https://wasabi.com/ja/blog/general/ozawa-tape


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