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動画向けのクラウドオブジェクトストレージ:メディアファイルのデータ保存に最適なストレージ

動画向けのクラウドオブジェクトストレージ:メディアファイルのデータ保存に最適なストレージ

Ben Bonadies
By Ben Bonadies
Solutions Marketing Manager, Wasabi

2023年8月16日

かつて、デジタルビデオは非常に珍しいものでした。当時の人々は、画質が荒く尺が短い切手サイズの動画を、30分かけてダイヤルアップ接続でダウンロードしていたのです。しかし、劇作家のデヴィッド・マメット氏が言うように「状況は変化する」ものです。現在、世界中で毎日400エクサバイト以上のデータが作成されており、その大部分をデジタル映像が占めています。また、YouTubeでは一日に50憶本もの動画が再生されています。このような膨大なデータは、一体どこに保存されているのでしょうか?本稿では、その答えを紐解きつつ、メディアファイルに最適なクラウドオブジェクトストレージについて掘り下げます。

クラウドオブジェクトストレージのメリット

クラウドオブジェクトストレージは、クラウドオブジェクトをベースとしたストレージであり、メディアファイルをはじめとするデータの集合体を「オブジェクト」という単位で扱います。これと対照的なのが、ディレクトリを必要とするファイルストレージと、デバイス上のブロックスペースを利用するブロックストレージです。これらのストレージにはそれぞれ用途がありますが、どちらもメディアファイルの保存には適していません。

クラウドオブジェクトストレージの各オブジェクトには、メディアデータと、ワークロードに応じてカスタマイズできるメタデータが保存されています(この仕様は通常、ファイルストレージやブロックストレージでは不可能です)。また、それぞれのオブジェクトには個別の識別子が指定されています。管理者はインターフェースを利用し、ストレージハードウェアにある複数のインスタンスにまたがりながら、メディアファイルへのアクセスをプログラミングすることができます。その結果、特定のストレージ管理タスク(レプリケーションなど)を、ファイルストレージやブロックストレージよりもはるかに簡単に行うことができます。

クラウドオブジェクトストレージには、特にメディア業界のワークロードに適したメリットが数多くあります。その中のひとつとして、非常にスケーラブルであることが挙げられます。ファイルストレージやブロックストレージと比較してフラットなアーキテクチャは、複数のストレージプロバイダーのハードウェア上で動作するため、拡張性が事実上、無限なのです。新しいデバイスを追加してストレージ容量を拡張することでデバイスやロケーションに「ストレージのプール」を広げる作業もシンプルに行えます。

また、サイト間での展開が容易なため、冗長化やバックアップを合理的に行うことができます。このようなレジリエンスの高さはあらゆるストレージワークロードで重宝されますが、特にメディア業界で強く求められる要素です。なぜなら、メディアで取り扱うファイルのサイズに対応したリポジトリの規模を考慮した場合、クラウドオブジェクトストレージのように相当の冗長性やリカバリ機能を保った状態でバックアップを行うのは非常に難しいことであるためです。

コスト面でも大きなメリットがあります。クラウドオブジェクトストレージをギガバイト単位で見ると、他の選択肢よりも安価であることがわかります。この理由のひとつが「従量課金制」であることです。また、幅広いストレージハードウェアに対応できることもコスト削減の原動力となっています。さらに、シンプルな料金体系で管理しやすいことから、結果としてオーバーヘッドの節約にも繋がります。

加えて、メタデータをカスタマイズすることも可能です。メタデータにコンテキストを追加できるため、異なる特性を持つ数千ものメディアファイルが存在する場合にも便利です。カスタムされたメタデータでストレージオブジェクトのデータ分析を行い、大規模なメディアのワークロードに役立てることもできます。

メディア制作に適したクラウドオブジェクトストレージの主な使用例 

クラウドオブジェクトストレージは、メディアファイルのような非構造化データの保存・管理にふさわしいレベルの弾力性と拡張性を提供します。エンターテインメントから監視ビデオ会社の業務に至るまで、メディア業界でクラウドオブジェクトストレージを選ぶメリットは多岐にわたります。

  • バックアップとリカバリー− 理論的には、メディア業界におけるデータのバックアップやリカバリは他業界と変わりありません。しかし実際にメディアファイル自体のサイズやメディアファイル・ポートフォリオの集合的なサイズを考慮すると、従来のバックアップ作業よりもはるかに大きな負荷がかかります。クラウドオブジェクトストレージを使えば、管理者はデータ量に関係なく、比較的簡単にメディアファイルをバックアップすることができます。これは、クラウドオブジェクトストレージが、複数のプロバイダーやストレージハードウェアのインスタンスにまたがる 「ストレージのプール 」全体で拡張性を提供しているためです。このように、大規模なバックアップが簡素化されている点は、クラウドオブジェクトストレージの魅力のひとつです。
  • アーカイブ− メディアファイルのアーカイブを作成する際は、管理面・コスト面での課題がつきものです。まず、先述した通り、求められるストレージ量が膨大です。また、信頼性を保つための冗長性も欠かせません。例えば、監視カメラの映像は撮るだけで見ないこともありますが、法執行機関からの要請があった場合はファイルを提出する必要があります。クラウドオブジェクトストレージは、メディアファイルの「コールドストレージ」を経済的に作成できる素晴らしいソリューションです。また、低コストのクラウドストレージプロバイダーで展開しながら冗長化させる方法もシンプルです。さらに、メタデータをカスタマイズし、アーカイブされたファイルにタグ付けすることで、簡単に識別・検索できるというメリットもあります。
  • リモートでの連携とメディア資産管理− 特にエンターテイメントやメディアの業界で取り扱われるファイルには、高い価値があります。ヒット映画に用いられるデータなどは、数十億ドルの価値があると言っても過言ではありません。このような場合、セキュリティと弾力性だけでなく、連携やメディア資産の管理がリモートで行えるよう合理化されたアクセスや高性能なストレージが求められます。クラウドオブジェクトストレージは、この2つの要素においても他のソリューションより優れています。


メディアファイルの保存にWasabiのクラウドオブジェクトストレージが選ばれる理由

Wasabiが提供するクラウドオブジェクトストレージは、メディアファイルの保存に特化した機能を備える理想的なソリューションです。ビジネスおよび技術的な要件を満たすWasabiのストレージソリューションは、エンターテイメントやメディア業界、監視ビデオ企業のお客様から高く評価されています。

バックアップやリカバリに関しても、Wasabiではデータの下り転送料やAPIリクエストに追加料金を課さないという価格ポリシーを採用しているため、お客様はいつでもバックアップデータを調べることができ、予測不可能な追加コストが課されることもありません。さらに、Wasabiのイミュータブル(不変)機能でデータが保護されるため、ランサムウェアをはじめとする悪質な行為によってファイルが消されたり修正されたりする恐れもありません。

Wasabiが提供するソリューションの価格帯や性能は、メディア、エンターテイメント、監視ビデオなどの業界におけるアーカイブ作成にうってつけです。パフォーマンスはハイパースケールのサービスと同程度に高速でも、価格はコールドストレージ向けのサービスに近い金額が設定されています。また、Wasabiは定額制で、追加手数料がかかりません。そのため、お客様はWasabiをアクティブアーカイブとして扱いながら、保存されたファイルにすぐにアクセスすることができます。

Wasabiのストレージが提供するアクティブアーカイブでは、リモートで柔軟かつ経済的にファイルを管理することができます。このアクティブアーカイブを活用して、遠隔でユーザー間の連携を保ちながらデータを編集することが可能です。Wasabiによって、いつでも、どこからでも、迅速かつ低価格でファイルにアクセスできる環境が実現します。

まとめ

メディア業界ので取り扱うデータファイルは非常に大きく、想像を絶するほど膨大な量に及びます。そういったファイルを保存し、管理するのは簡単なことではありません。これに最適なのが、クラウドオブジェクトストレージです。このアプローチは最も経済的でなうえ、高い柔軟性と拡張性を備えています。こういった利点を踏まえ、Wasabiでは、予測可能なコストと高いパフォーマンスを最適に組み合わせた独自のサービスを提供しています。

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