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イミュータブルストレージとは?種類と特徴、メリット・デメリットを解説します
イミュータブルストレージとは?種類と特徴、メリット・デメリットを解説します
近年、ランサムウェア対策の効果的な手法として注目される「イミュータブルストレージ」。今回はその種類やメリット・デメリット、そして選び方までわかりやすく説明します。イミュータブルストレージの導入を検討している方はもちろん、データセキュリティ対策に頭を悩ませているセキュリティ担当者の方も、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
イミュータブルストレージとは?
イミュータブルストレージとは、大事なデータを改ざん、消失、漏洩などのリスクから保護する特殊なストレージシステムです。
そもそも「イミュータブル(immutable)」とは、「不変」または「変更不可能」を意味します。つまりイミュータブルストレージとは「データの変更が不可能なストレージ」のことです。一度書き込まれたデータの書き換えや削除は不可逆的に制限され、データを書き込んだ本人やシステム管理者であっても容易に変更できません。
イミュータブルストレージはオンプレハードウェアストレージの機能として実装されていたり、クラウドストレージサービスの付加機能として提供されています。金融機関、医療機関、政府機関など、高いデータセキュリティが求められる業界で大いに注目されています。
イミュータブルストレージとエアギャップ
データの保護手段として注目される別の技術が「エアギャップ」です。「エア(空気)」「ギャップ(間隔、隔たり)」という言葉通り、ネットワーク接続を介してアクセスできない物理的な隔離環境がデータへのアクセスを防ぎ、変更・削除を防止します。
イミュータブルストレージは技術的、エアギャップは物理的という違いはありますが、どちらも攻撃者からデータを守るという点では非常に効果的といえるでしょう。
とはいえ、両者にはそれぞれメリット・デメリットがあります。ここからは特にイミュータブルストレージのメリット・デメリットについて、エアギャップとの違いを引き合いに出しながら説明していきます。
イミュータブルストレージのメリット
イミュータブルストレージのメリットとして、ここでは4つの特徴を紹介します。
ランサムウェア対策として効果的
イミュータブルストレージ最大のメリットは、ランサムウェアなどの攻撃からデータを保護できることです。イミュータブルストレージに保存されたデータは、書き換えや削除ができません。そのため、ランサムウェアがデータを暗号化しても、イミュータブルストレージに保管された元のデータを取り戻すことができます。
一方、エアギャップもネットワーク攻撃からデータを保護する有効な手段ですが、ランサムウェアなどの内部攻撃には対応できません。
データの整合性が保たれる
イミュータブルストレージは、データの整合性を保つことができます。データの書き換えや削除ができないため、誤操作によるデータ損失を防ぐことができます。
エアギャップもデータの整合性を保つことができますが、イミュータブルストレージのように、データのバージョン管理などを行うことはできません。
監査証跡として利用しやすい
イミュータブルストレージは、法令や規則などの要件を遵守する必要がある組織にとって、非常に有効なツールです。イミュータブルストレージに保存されたデータは改ざんや削除ができないため、監査証跡として有効利用できます。
エアギャップもデータの改ざんや削除を防ぐことができますが、イミュータブルストレージのように、データの保存期間やアクセス権限などを細かく制御することはできません。
コスト効率が高い
イミュータブルストレージは、長期的な視点で見るとコスト効率が高いストレージです。初期費用は従来の一般的なストレージよりも高くなりますが、データ消失や改ざんのリスクが下がるため運用コストは大幅に抑えられます。
一方、エアギャップはイミュータブルストレージよりも初期費用が低額ですが、ネットワーク接続を介してアクセスできないため運用管理に手間とコストがかかります。
イミュータブルストレージ導入のデメリット
一方、イミュータブルストレージにもいくつかのデメリットが存在します。
データの更新が難しい
イミュータブルストレージはデータの書き換えや削除ができないため、データの更新が困難です。従来のストレージであればデータ更新は簡単ですが、イミュータブルストレージの場合、更新ではなく新しいデータとして保存する必要があります。
エアギャップもデータ更新が難しいという点では同じですが、イミュータブルストレージと異なり、物理的にアクセスできさえすればデータの書き換えや削除が可能です。
ストレージ容量
イミュータブルストレージにはデータの重複保存を抑制する機能がありますが、それでもデータ更新のたびに新しいデータが保存されるため、ストレージ容量が大きくなる点がデメリットです。
エアギャップもデータの重複保存が発生する可能性がありますが、データ更新のたびに新しいデータが保存されるわけではないため、イミュータブルストレージよりもストレージ容量を抑えることができます。
初期コストが高い
イミュータブルストレージは、特殊なハードウェアやソフトウェアを使用しています。このため従来のストレージと比較して、導入コストが高くなりがちです。
これに対しエアギャップは特別なハードウェアやソフトウェアを必要としないぶん、イミュータブルストレージよりも初期費用が低額です。ただし運用には手間がかかるため、一長一短といえるでしょう。
イミュータブルストレージの選び方
イミュータブルストレージの製品は、さまざまなベンダーから提供されています。ここでは、自社にとって最適なイミュータブルストレージを選ぶためのヒントを紹介します。
容量
容量はストレージ選びの基本です。イミュータブルストレージを選ぶ際も、長期的なデータ活用を視野に入れて余裕を持った容量を選ぶことが重要です。
パフォーマンス
ストレージのパフォーマンスは、特にデータアクセスの頻度や処理速度が重要な環境で重要です。読み書きの速度、レイテンシー、スループットなどのパフォーマンス指標を考慮し、ビジネスのニーズに合ったストレージを選択することが肝要です。イミュータブルストレージの場合、特に書き込み操作の効率性を検討することが重要です。
機能
イミュータブルストレージ製品の機能にも注目しましょう。データの不変性を保証する機能、セキュリティ機能、データのバックアップと復元のオプション、スケーラビリティなど、自社のビジネス要件に適した機能を持つストレージを選ぶことが重要です。
コスト
一般的に初期費用が高額とされるイミュータブルストレージですが、実際にどれくらいのコストがかかるかは製品やサービスによって異なります。もちろん初期費用だけでなく、運用コストやメンテナンスコストも重要です。長期的なデータ保存に伴うコストも見積もり、全体的なコスト効率を考慮するようにしましょう。
ベンダー
ベンダーの信頼性や実績、サポート体制も重要な要素です。すでに製品を利用しているユーザーの口コミなども参考にしながら、長期的なパートナーシップを築けるベンダーを選択しましょう。
Wasabiのクラウドストレージは、これまでDELLをはじめとする数々の大手企業に採用されてきました。イミュータブルストレージを検討されているセキュリティ担当者様は、追加費用なしで利用できる「Wasabi S3オブジェクトロック」の特徴をご確認ください。
まとめ
ランサムウェアの脅威が日増しに高まるなか、企業は自社のデータを守るため万全の対策を取る必要があります。Wasabi S3オブジェクトロックをはじめとするイミュータブルストレージは、そのためのベストソリューションのひとつです。ベンダーごとの特徴や強みを比較考慮して、自社にとって最適なイミュータブルストレージをご選択ください。
the bucket
近年、ランサムウェア対策の効果的な手法として注目される「イミュータブルストレージ」。今回はその種類やメリット・デメリット、そして選び方までわかりやすく説明します。イミュータブルストレージの導入を検討している方はもちろん、データセキュリティ対策に頭を悩ませているセキュリティ担当者の方も、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
イミュータブルストレージとは?
イミュータブルストレージとは、大事なデータを改ざん、消失、漏洩などのリスクから保護する特殊なストレージシステムです。
そもそも「イミュータブル(immutable)」とは、「不変」または「変更不可能」を意味します。つまりイミュータブルストレージとは「データの変更が不可能なストレージ」のことです。一度書き込まれたデータの書き換えや削除は不可逆的に制限され、データを書き込んだ本人やシステム管理者であっても容易に変更できません。
イミュータブルストレージはオンプレハードウェアストレージの機能として実装されていたり、クラウドストレージサービスの付加機能として提供されています。金融機関、医療機関、政府機関など、高いデータセキュリティが求められる業界で大いに注目されています。
イミュータブルストレージとエアギャップ
データの保護手段として注目される別の技術が「エアギャップ」です。「エア(空気)」「ギャップ(間隔、隔たり)」という言葉通り、ネットワーク接続を介してアクセスできない物理的な隔離環境がデータへのアクセスを防ぎ、変更・削除を防止します。
イミュータブルストレージは技術的、エアギャップは物理的という違いはありますが、どちらも攻撃者からデータを守るという点では非常に効果的といえるでしょう。
とはいえ、両者にはそれぞれメリット・デメリットがあります。ここからは特にイミュータブルストレージのメリット・デメリットについて、エアギャップとの違いを引き合いに出しながら説明していきます。
イミュータブルストレージのメリット
イミュータブルストレージのメリットとして、ここでは4つの特徴を紹介します。
ランサムウェア対策として効果的
イミュータブルストレージ最大のメリットは、ランサムウェアなどの攻撃からデータを保護できることです。イミュータブルストレージに保存されたデータは、書き換えや削除ができません。そのため、ランサムウェアがデータを暗号化しても、イミュータブルストレージに保管された元のデータを取り戻すことができます。
一方、エアギャップもネットワーク攻撃からデータを保護する有効な手段ですが、ランサムウェアなどの内部攻撃には対応できません。
データの整合性が保たれる
イミュータブルストレージは、データの整合性を保つことができます。データの書き換えや削除ができないため、誤操作によるデータ損失を防ぐことができます。
エアギャップもデータの整合性を保つことができますが、イミュータブルストレージのように、データのバージョン管理などを行うことはできません。
監査証跡として利用しやすい
イミュータブルストレージは、法令や規則などの要件を遵守する必要がある組織にとって、非常に有効なツールです。イミュータブルストレージに保存されたデータは改ざんや削除ができないため、監査証跡として有効利用できます。
エアギャップもデータの改ざんや削除を防ぐことができますが、イミュータブルストレージのように、データの保存期間やアクセス権限などを細かく制御することはできません。
コスト効率が高い
イミュータブルストレージは、長期的な視点で見るとコスト効率が高いストレージです。初期費用は従来の一般的なストレージよりも高くなりますが、データ消失や改ざんのリスクが下がるため運用コストは大幅に抑えられます。
一方、エアギャップはイミュータブルストレージよりも初期費用が低額ですが、ネットワーク接続を介してアクセスできないため運用管理に手間とコストがかかります。
イミュータブルストレージ導入のデメリット
一方、イミュータブルストレージにもいくつかのデメリットが存在します。
データの更新が難しい
イミュータブルストレージはデータの書き換えや削除ができないため、データの更新が困難です。従来のストレージであればデータ更新は簡単ですが、イミュータブルストレージの場合、更新ではなく新しいデータとして保存する必要があります。
エアギャップもデータ更新が難しいという点では同じですが、イミュータブルストレージと異なり、物理的にアクセスできさえすればデータの書き換えや削除が可能です。
ストレージ容量
イミュータブルストレージにはデータの重複保存を抑制する機能がありますが、それでもデータ更新のたびに新しいデータが保存されるため、ストレージ容量が大きくなる点がデメリットです。
エアギャップもデータの重複保存が発生する可能性がありますが、データ更新のたびに新しいデータが保存されるわけではないため、イミュータブルストレージよりもストレージ容量を抑えることができます。
初期コストが高い
イミュータブルストレージは、特殊なハードウェアやソフトウェアを使用しています。このため従来のストレージと比較して、導入コストが高くなりがちです。
これに対しエアギャップは特別なハードウェアやソフトウェアを必要としないぶん、イミュータブルストレージよりも初期費用が低額です。ただし運用には手間がかかるため、一長一短といえるでしょう。
イミュータブルストレージの選び方
イミュータブルストレージの製品は、さまざまなベンダーから提供されています。ここでは、自社にとって最適なイミュータブルストレージを選ぶためのヒントを紹介します。
容量
容量はストレージ選びの基本です。イミュータブルストレージを選ぶ際も、長期的なデータ活用を視野に入れて余裕を持った容量を選ぶことが重要です。
パフォーマンス
ストレージのパフォーマンスは、特にデータアクセスの頻度や処理速度が重要な環境で重要です。読み書きの速度、レイテンシー、スループットなどのパフォーマンス指標を考慮し、ビジネスのニーズに合ったストレージを選択することが肝要です。イミュータブルストレージの場合、特に書き込み操作の効率性を検討することが重要です。
機能
イミュータブルストレージ製品の機能にも注目しましょう。データの不変性を保証する機能、セキュリティ機能、データのバックアップと復元のオプション、スケーラビリティなど、自社のビジネス要件に適した機能を持つストレージを選ぶことが重要です。
コスト
一般的に初期費用が高額とされるイミュータブルストレージですが、実際にどれくらいのコストがかかるかは製品やサービスによって異なります。もちろん初期費用だけでなく、運用コストやメンテナンスコストも重要です。長期的なデータ保存に伴うコストも見積もり、全体的なコスト効率を考慮するようにしましょう。
ベンダー
ベンダーの信頼性や実績、サポート体制も重要な要素です。すでに製品を利用しているユーザーの口コミなども参考にしながら、長期的なパートナーシップを築けるベンダーを選択しましょう。
Wasabiのクラウドストレージは、これまでDELLをはじめとする数々の大手企業に採用されてきました。イミュータブルストレージを検討されているセキュリティ担当者様は、追加費用なしで利用できる「Wasabi S3オブジェクトロック」の特徴をご確認ください。
まとめ
ランサムウェアの脅威が日増しに高まるなか、企業は自社のデータを守るため万全の対策を取る必要があります。Wasabi S3オブジェクトロックをはじめとするイミュータブルストレージは、そのためのベストソリューションのひとつです。ベンダーごとの特徴や強みを比較考慮して、自社にとって最適なイミュータブルストレージをご選択ください。
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